明るくて、笑顔が素敵な新郎様・新婦様。
新婦様は3年前にお父様を亡くされており、
家族席には新婦様にそっくりな笑顔で笑う、お父様の写真が飾られていました。
「とても、優しそうなお父様ですね」
サービススタッフはお母様に話しかけました。
すると、お母様は嬉しそうに、
「私ね、今でもお父さんのことが大好きなの。
この前出かけた時、お父さんの好きだった曲が街に流れてて、
なんだかあの人が近くにいるように感じたのよ」
と、教えてくださいました。
その時、サービススタッフは、今日のパーティBGMの中に
1曲だけ親御様世代の曲があったことを思い出しました。
実はその曲が、お母様にとって大切な曲。
今でもお父様と繫がりを感じられる曲だったのです。
『お父さんを近くに感じながら、家族でまた写真を撮ってもらいたい』
サービススタッフはそんな思いで、チームに曲を流すタイミングを提案しました。
新郎様・新婦様が、各テーブルにご挨拶に伺い、写真を撮る演出。
フォトラウンドのタイミングです。
その中でも、お母様のテーブルに来たタイミングでの曲の再生を提案しました。
やがて、フォトラウンドがスタートし、お母様のテーブルに到着。
新郎様・新婦様と、お母様が楽しそうに会話をする中、
お父様との思い出の曲が流れ始めます。
「あ、、、」
すぐにお母様はお気づき、
愛おしむように、かみしめるように耳をかたむけていました。
そして写真を大切そうにぎゅっと抱きしめると、ほほえみ、涙を流されました。
新婦様とお母様を包み込む、思い出の曲。
まるでお父様も一緒にいるような空間となり、
カメラマンはそんな家族の写真を1枚、カメラに収めました。
お帰りの際、お母様がスタッフにこんな素敵な言葉を送ってくださいました。
「今日は、ほんとにありがとね。久しぶりに家族そろって写真を撮ることができました」
「あの人を感じることができてとっても嬉しかった」と、笑顔でお帰りになられました。
『目の前のお客様のために、今、この瞬間に何が出来るのか』
スタッフはそんなことを考えながら、今日も結婚式に向き合っています。