パートナーとの新しい生活、新しい家族。
心がフワフワ踊るようなこの時期にあまり考えたくないかもしれませんが、
今回はちょっとシビアに、親の介護について取り上げようと思います。
高齢化が進み、大切な親、親族と長く一緒に過ごせることは幸せなことですが、
そのことと隣り合わせに、介護の問題があります。
いつか来るのだろうと思っていても、
それは突然だったり、イメージしていた形と違っていたりと、
もしかしたら完璧な準備などできないのかもしれません。
それでも、いつか来るその時のために、正しい情報と選択肢を持っておくことは大切なことです。
目次
- 自分が何をするかより、親がどうされたいかを聞いておくこと
- 介護サービスを受けるための手続き
- 介護サービスの種類は?お金はどのくらいかかるの?
- 主な介護サービス
- お金で解決できない問題も…。いろいろな可能性について考えておこう
自分が何をするかより、親がどうされたいかを聞いておくこと
介護サービスはたくさんあります。
誰が何をするか、お金をどうするか、具体的に必要事項を決めてしまえば、
もしかしたら介護が必要な本人以外にとってはスムーズに話が流れていくかもしれません。
でも、それで本当にいいのでしょうか。大切なのは親の意志です。
介護が必要になったときに、どこでどのように暮らしたいと考えているのか、
身体が動けるときは?動けなくなったときは?
あるいは、具体的に認知症や重大疾患で寝たきりになってしまったときはどうしたいのか、
というように、意思疎通ができるうちにちゃんと話し合っておく必要があります。
健康な今しかできないこんな話題、ちょっとハードルが高いですよね。でも、大切なことです。
介護サービスを受けるための手続き
介護サービスを受けるには、市区町村の要介護認定を受ける必要があります。
役所に窓口があるので相談してください。
要介護認定を申請すると、市区町村の担当者による面談があり、後日判定があります。
「要支援」「要介護」の判定が出たら、介護サービスを受けられるようになります。
介護サービス事業者のケアマネージャーが、支援・介護レベルと本人や家族の希望を考えながら、
「ケアプラン」を作成することになります。
ケアマネージャーは介護のスペシャリストなので、わからないことなどなんでも相談できますし、
ちょっと合わないな…と感じたら担当者を変えてもらうこともできます。
深く付き合うパートナーなので、どんどん頼って助けてもらいましょう。
介護サービスの種類は?お金はどのくらいかかるの?
さて、次に考えておかなければいけないのが、お金をどうするかということです。
何にどのくらいお金がかかるのか、受けられるサービスや介護保険などを
ある程度把握しておきましょう。
介護のレベルや、自宅介護か施設を利用するかどうかなどによっても費用は変わってきますので、
だいたいこのくらいは必要、という感じでいいと思います。
例えば、在宅介護になった場合、デイサービスやホームヘルパーの利用、
介護用品代など含めて約5万〜7万円ほどかかります。
これが、有料老人ホームになると家賃や食費を含めて20万〜30万ほどになるようです。
これらの費用を親の貯金で賄えるのか、そもそも親の貯蓄はどのくらいあるのか、
自分やきょうだいが負担するとしたらどのように分担するのかなど、
あらかじめ話し合っておく必要があります。
主な介護サービス
(1)居宅サービス(一部)
・訪問介護(ホームヘルパー利用)
・訪問看護
・訪問入浴、リハビリ
・デイサービス(入浴や食事の提供、生活相談、健康状態の確認など)
(2)施設サービス(一部)
・介護老人福祉施設(入浴、排泄、食事などの介護や日常生活上の世話)
・介護老人保健施設(病院から家庭への橋渡しの機能)
・介護療養型医療施設(長期の治療、病院など)
お金で解決できない問題も…。いろいろな可能性について考えておこう
介護サービスには選択肢があることがわかりました。
親の希望や貯蓄、かかる費用もなんとなく把握したとして、
いざそのときが来ると自分の生活がどうなるか、想像できるでしょうか。
仕事は続けられるのか、パートナーや家族の理解・協力は得られるのか、
時間の制約、体力の消耗などでストレスは増えるかもしれません。
そうならないためにも、今からできることを少しずつ進めておきましょう。
まずは家族で話し合うことからです。
家族が集まる際は、ぜひ話題にしてみてください。