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命名書ってなに?書き方や使い方

命名書という言葉を聞いたことがありますか?

赤ちゃんが生まれると、
日本にある古くからのしきたりや習慣を改めて知る機会がたくさんありますが、
今回はその中の「命名書」についてご紹介します。

目次

  1. 命名書のルーツ
  2. 命名書の書き方
    1. 誰が書くの?
    2. どうやって書くの?
    3. 命名書の使い方
    4. オリジナル命名紙やネットで代筆注文も
  3. まとめ

命名書のルーツ


赤ちゃんが生まれてから7日目のことを「お七夜(おしちや)」と呼びます。

昔は生まれてすぐに赤ちゃんが亡くなってしまうことも多く、
生後1週間生き延びたことを盛大にお祝いしていたそうです。

そしてこのお七夜は、赤ちゃんの名前をみんなに披露する
別名「命名式」とも呼ばれていました。

今は子供の名前は両親がつけることが一般的ですが、
昔は住んでいる村の長が赤ちゃんの名づけ親となっていました。

そのため赤ちゃん命名式には親族や近所の人達を自宅に招き、
赤ちゃんのお披露目と共に命名の儀式が行われており、
その際に使われたのが「命名書」です。

現在はここまで盛大に行われることも少なく、
両親と祖父母など家族だけでお祝いするというパターンが多いですね。

命名書の書き方


ではこの命名書ですが、誰がどのように書けば良いのでしょうか?

誰が書くの?

命名式はもともと父方の親が主催していたということもあり、
父方の祖父が書くことが多いのですが、現在では特に決まりはありません。

もちろん親が自分で書いても構いませんし、
親族で書道が得意な人にお願いする場合や、
どうしても書いてほしい人が入れば親族以外にお願いしてもOKです。

またお寺の住職や書道のプロにお願いするという場合もあります。

どうやって書くの?

命名書の書き方には、正式と略式の2パターンがあります。

それぞれご紹介しましょう。

正式

使用するものは奉書紙(ほうしょがみ)と呼ばれる和紙を2枚と
筆または筆ペンを使用します。

理想は硯で墨をすった筆書きですが、
一式揃えるのは大変なため筆ペンでも問題ありません。

筆ペンを用意する際には薄墨のものを購入しないように注意しましょう。
薄墨は弔事の際に利用するものです。

1枚目の奉書紙には実際に子供の名前を書き、
もう1枚はそれを包む上包として使用します。

まずは1枚目から。

1.紙のつるつるした方を外側にして、縦に二つ折りにします。

2.折り目が下に来るように向けて、左が下、右が上に来るよう横に三つ折りにします。

3.三つ折りの折り目を付けた状態で一度開き、
谷折りの状態で三分割された紙の一番右に「命名」と書きます。

4.真ん中に親の姓名・続柄(長男・次女など)・子供の名前・子供の生年月日を書きます。

5.一番左に命名した日付・名付け親の姓名を書きます。

6.書き終えたら折り目に沿って三つ折りにします。

そして上包となる2枚目です。

1.奉書紙のザラザラした面を上にして縦置きにし、
三つ折りにした1枚目を2枚目の中心に置きます。

2.1枚目を包み込むように、
左→右→上→下の順に折り曲げて行けば完成です。

略式

略式では色紙や半紙を使います。

略式は簡単で、用紙を縦に置き、
右から親の姓名・続柄・子供の名前・子供の生年月日を書きます。

名付け親の姓名を入れたい場合には用紙の一番左に書きます。

他にも略式では身長や体重などを加えたり、子供の名前だけにしたりなど
割と自由にアレンジされることが多いので、
夫婦で話しあって何を書こうか?を決めると良いですね。

命名書の使い方


出来上がった命名書は、神棚がある家の場合には神棚に飾られます。

神棚がなければ床の間の壁に貼られる場合が多く、
床の間がない場合には赤ちゃんが寝ている場所の近くのに飾られます。

昔からのしきたりはあるものの、現在では「これをしてはダメ!」と細かく決まってはいないため、
それぞれの家庭でやりやすい場所に飾ってOKです。

オリジナル命名紙やネットで代筆注文も


命名書にもさまざまな商品が用意されています。
代表的な2つを紹介します。

デザインが美しいオリジナル命名紙

シンプルな奉書紙や半紙ではなく、
命名書用にデザインされた命名紙がいろいろなバリエーションで販売されています。

毛筆で和を感じさせる厳かなデザインのものもあれば、
可愛らしい動物のイラストやキャラクターものの命名紙などもあります。

写真や手形足形が一緒に残せるアルバム形式の命名紙もあるため、
好みに合わせて自由に選べるのが楽しいですね!

代筆で作るアレンジ型命名書

こちらは代筆や印字など自分で書かないパターンとなります。

毛筆にこだわりたい場合には、プロの書道家が代筆してくれる命名書があります。

ネット上で注目できるため手間も掛からずに簡単ですよ。

また、レーザー刻印や刺繍、アートなデザイン文字など
インテリアのひとつとしてずっと飾っておけるような命名書もたくさん販売されています。

他にも掛け時計と一体になっていたりフォトフレーム仕様になっていたりと
豊富なデザインが揃っています。

まとめ

赤ちゃんの誕生を祝い、これからの成長を願うのが命名書です。

大切なのは子供を思う気持ちなので、
形式にとらわれずに自由に楽しむことも大切です。

我が子が生まれた時の気持ちをずっと感じていられるよう、
夫婦でこだわって命名書を作ってみてくださいね!

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