私たちが毎日使っている日本語は、毎日使っているからこそ、意識を向ける機会が少ないのではないでしょうか。
今回は、美しい日本語の表現について紹介します。
無意識に行う毎日の会話に意識を向けるだけで、今後のコミュニケーションを円滑に進めたり、人から信頼を得るヒントがみえてくるかもしれません。
美しい日本語を一日で身に着けるのは難しいため、毎日少しの時間でも、会話に意識を向けるのがおすすめです。
目次
- 気を付けたい表現
- 自分に対する敬語表現
- 二重敬語
- 身内の呼び方
- 美しい言葉の使い方
- 尊敬語と謙譲語を使い分ける
- クッション言葉
- 大和言葉
- むすびに
気を付けたい表現
自分に対する敬語表現
分かっていても、自分に対して「お」や「ご」などの敬語表現を使ってしまう方も多いかもしれません。
店員さんに「お持ち帰りですか?」と聞かれると、つい「はい、お持ち帰りです」と言ってしまうこともあるでしょう。
本来の日本語の表現としては、自分が行う行動に対して「お」や「ご」を使用するのは好ましくありません。
日常的によくあるシチュエーションなので、一度自分の発する言葉に意識を向けてみるのも良いでしょう。
二重敬語
丁寧に話そうとすると、知らず知らずのうちに二重敬語になっていることがあります。
普段よく耳にする表現でも、実は二重敬語だったということもあるかもしれません。
よくある二重敬語は、「お」や「ご」と「れる」「られる」を一緒に使う表現です。
例としては、「ご覧になられる」や「お帰りになられました」などが二重敬語になります。
正しい表現は、「ご覧になる」「お帰りになりました」です。
無意識につかっている可能性もあるので、基本的なルールを覚えて、普段の会話の中でも意識をしてみると良いでしょう。
身内の呼び方
結婚をしたり、子どもが産まれると、身内の呼び方で迷う方もいるかもしれません。
両親であれば、「父」「母」と予想がつきますが、配偶者の場合はたくさんの呼び方があります。
一般的には、配偶者の場合、「夫」「妻」と呼びます。
子どもは、「息子」「娘」と呼ぶか、名前に「ちゃん」や「くん」を付けずに呼ぶのが良いようです。
家庭内や身内、親しい友人などの間での配偶者や子どもの呼び方には、意識を向ける必要はあまりないかもしれませんが、目上の人がいる場合などは気を付けると良いでしょう。
美しい言葉の使い方
尊敬語と謙譲語を使い分ける
敬語には、主に尊敬語・謙譲語・丁寧語の3種類があります。
それぞれの役割は分かっていても、正確に使いこなすのはなかなか難しいものです。
特に尊敬語と謙譲語は、会話内で混在することが多く、気を付ける必要があります。
相手が話した内容を繰り返す場合などは、自分に対して尊敬語を使わないよう注意が必要です。
少し心配がある場合は、尊敬語と謙譲語の言い換えの表現をその都度確認することで、美しい言葉を使う習慣が身につきます。
クッション言葉
クッション言葉とは、相手にお願いしたい時や、反論をしたい時などに、そのまま本題に入る前に心理的な衝撃を和らげる表現のことです。
一言添えて、相手が準備する時間を持てることで、その後のコミュニケーションもスムーズに進むでしょう。
クッション言葉を使うと、柔らかい印象になり、配慮が伝わるため、信頼関係を築くカギにもなっています。
メールなどの温度感やニュアンスが伝わりづらい場合にも、クッション言葉を使うと、相手を尊重する表現にできます。
大和言葉
大和言葉というものを聞いたことがあるでしょうか。
美しい日本語を使う上で欠かせない要素のひとつともなるのが、大和言葉です。
大和言葉は、「和語」とも呼ばれ、さりげない優しさや思いやりを表すことができる日本に昔から存在する言葉です。
「差し支えなければ」や「お手すきのときに」などのように、クッション言葉として使われる大和言葉も多く、使用すると柔らかい響きになります。
日常的に使用している大和言葉はたくさんあります。
「おかげさまで」「お力添え」「心に染みる」などの大和言葉は、多くの方が耳にしたり、使ったことがあるのではないでしょうか。
どの言葉も柔らかい響きを感じます。
今まで無意識に大和言葉を使っていた方も、この機会に意識して取り入れてみるのも良いかもしれません。
むすびに
今まで意識的にも無意識的にも、毎日の会話で使っていた表現も多いのではないでしょうか。
毎日使っている日本語だからこそ、大人になって改めて考える時間を取るのも良いかもしれません。
日本語は多彩な表現がありとても魅力的です。
美しい日本語表現を習得することが、気持ちの良いコミュニケーションを取るカギになっているかもしれません。