夫婦で老後のお金の話はしていますか?
年金はいくらもらえて、老後の生活にどのくらい資金が必要なのか。
まだ先のことだからわからないなどと高を括っていては将来大変なことになるかも……。
そこで今回は公的年金の制度や種類について、知っておくべき基本的な情報をまとめました。
夫婦で将来のことを話し合うきっかけにしてください。
目次
- そもそも年金って?公的年金とは何か
- 国民年金
- 厚生年金
- 共働きだと年金はいつからどのくらいもらえるの?
- 老後の生活費ってどのくらい必要なの?
- 老後の資金をしっかり貯めるにはどうすればいいの?
- 新生活をスタートする2人を応援するライフエンジェル
そもそも年金って?公的年金とは何か
公的年金は、人々の老後の生活の支えとなるように、国が運用しているものです。
少子高齢化が進み、今働き盛りのわたしたちは払うだけ払って受給できないんじゃないかとか、人生100年時代には少額すぎて心配だとか、ネガティブな話題が多いのも事実。
しかしながら、老後の生活が長期化することを前提とすると、公的年金はやはり重要な施策に他なりません。
さらに、公的年金は老後の生活費のためだけにあるのではないことをご存知ですか?
不慮の事故などで障害を持ってしまった場合に受け取れる障害年金や、遺族の生活を支える遺族年金もあります。
公的年金についてちゃんと知っておくことでライフプランも立てやすくなります。
まずは公的年金の種類について。
公的年金には国民年金と厚生年金の2種類があります。
国民年金
基礎年金とも言われますが、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入します。
国民年金の保険料は定額で、令和2年度の国民年金保険料は月額1万6540円です。
国民年金の支給額(老齢基礎年金)は加入期間に応じて決まります。
例えば令和2年度で見ると、受け取れるのは月額6万5141円(40年間にわたって保険料を全額納めた場合)です。
今の時代、この支給額が急激に増えることはなさそうなので、5万円〜6万円くらいだなと思っておけばいいと思います。
厚生年金
厚生年金は会社員や公務員など、雇用されている人が加入します。
国民年金に上乗せすることになります。
厚生年金の支給額には国民年金分が含まれます。
収入に応じて保険料が異なるため、当然収入が高い人ほど受給額は多くなります。
厚生労働省「平成30年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、男性の平均支給額が約16万6000円、女性の平均支給額が約10万3000円となっています。
共働きだと年金はいつからどのくらいもらえるの?
年金を受け取れるのはどちらも65歳から。
共働きの場合、夫婦で27万円くらいが平均受給額ということになります。
これはあくまで平均額であって、例えばどちらかが給料を受け取っていない期間があったり、妻が専業主婦になったりなどの状況によっても異なってきます。
受給額については、残念ながら少しずつ減っていく可能性があります。
ちょっと難しい話になりますが、日本の年金制度は賦課(ふか)方式といって、今の若い世代が今の高齢世代のために年金を納めているという構図になっています。
自分たちが受給できる年金は今の子どもたちが納める年金ですから、少子化社会にあっては仕方がありません。
老後の生活費ってどのくらい必要なの?
さて、もうお気づきかと思いますが、65歳になって退職していたとして、夫婦で月額27万円ではなかなか厳しいのが現状です。
では、どのくらいの生活費があればいいのでしょうか。
どんな生活をしたいかや、家族構成・住環境にもよりますが、ざっくりこのくらい、という目安があったほうがわかりやすいでしょう。
老後の生活費として平均いくら必要なのか、総務省統計局「家計調査」(令和元年度)によると、高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の消費支出は23万9947円です。
生活費で24万円くらいかかると見積もったとして、旅行にも行きたい、子どもや孫に援助もしたい、趣味を見つけて楽しみたい……そんなことを考えると、公的年金だけでは足りません。
結局はこれまでの貯蓄を取り崩して生活することになるでしょう。
老後の資金をしっかり貯めるにはどうすればいいの?
公的年金だけでは老後の生活が圧迫するであろうことがわかりました。
ではどうすればいいのか。
働き盛りの今のうちに将来を見据えて行動を起こさなければなりません。
老後資金を貯める手段として、公的年金だけに頼らず、個人年金保険やiDeCo(個人型確定拠出年金)、つみたてNISAといった税制優遇のある私的年金などを検討すると良さそうです。
個人年金保険は口座から保険料が毎月自動的に引き落とされるため、貯金が苦手な人でも老後に向けて着実に貯蓄することができます。
60歳までに支払った保険料を、10年間に分けて定額で受け取ることができるため、一気に使いすぎてなくなった!なんてことにもなりません。
老後に資金を今からどう貯めていくかは、夫婦で話し合い、共通認識としてシェアしておくべきことです。
公的年金に関しては、毎年誕生月に、これまでの年金記録が記載された「ねんきん定期便」が届くのでイメージしやすいでしょう。
それ以外に何をどうすればいいかは、専門家のアドバイスを求めるのも手です。
ライフプランナーであれば、先に挙げた個人年金など、数ある選択肢の中から2人にあったプランを提案してくれますよ。
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