大切な人を想って読んでほしい、『桜のような僕の恋人（宇山佳佑）』

一番美しい瞬間に、散っていく桜。
今回はそんな桜のような人生の物語を、ご紹介いたします。

あらすじ

桜のような僕の恋人 （集英社文庫(日本)） [ 宇山 佳佑 ] 価格:648円 (2019/6/12 21:01時点) 感想(5件)

美容師の美咲に恋をした晴人。
彼女に認められたい一心で、一度はあきらめたカメラマンを目指すことに。
そんな晴人に美咲も惹かれ、やがて二人は恋人同士になる。
しかし、幸せな時間は長くは続かなかった。

美咲は、人の何十倍もの速さで年老いる難病を発症してしまったのだった。
老婆になっていく姿を晴人にだけは見せたくないと悩む美咲は・・・。
病を隠して一方的に別れを告げてしまう。

年老いていく姿を見られたくないから。
大好きだけど一緒に未来を歩けないから。

全てを振り絞って伝えたはずなのに
会いたい思いは日に日につのる

そんな想いとはうらはらに外見はどんどん年老いていく
もう一度会いたい。でも、

この見た目で彼は気づいてくれるのかな、
あの頃の優しいまなざしで微笑んでくれるかな、
運命に引き寄せられるかのように、再会を果たす二人だったが・・・。
桜のように儚く美しい、恋の物語です。

この本の魅力

心を試されたのは、二人だけではありませんでした。
彼女の兄もその一人です。
兄は弱りゆく妹を、難病から救いたい一心で
全財産をつぎ込むのですが、藪医者に騙されてしまいます。
それでも何事もなかったかのようにふるまう姿には、こみ上げるものがありました。
誰かを想う人の行動に、人は心を動かされるのかもしれません。

おわりに

大切な人へ贈る言葉は、
何気ない一言で深く傷つくこともあるし
いつまでも暖かい光を灯すことがあります。
言葉はきちんと選んで伝えなければいけないな、と感じた本でした、
ぜひ、大切な人を想って読んでほしい物語です。

ライター自己紹介

こんにちは！『the Doors』ライターのfu-min(ふーみん)です！
ブライダル業界ではたらくようになり、素晴らしい感動の瞬間と多く出会いました。
『この瞬間を何とか表現できないか、もっと言葉があれば…』
そう思い飛び込んだのが、本の世界でした。今では年間250冊は読むほどに。
皆さんに素敵な言葉をお届けできるよう、本の世界から言葉を探し続けていきます！