まだ寒い日が続いていますが、暦の上ではもう3月!
昨年結婚した方は、これから迎える初めての春にわくわくしているのではないでしょうか。
と、その前に、今月はひとつ大事な仕事をやり残しているかもしれません。
それは「確定申告」です。
会社勤めだったから関係ないのでは?という方も、もし結婚を機に退職していれば今年は自分で確定申告をしなければならないのです。
本記事では結婚をしてから気をつけたい確定申告についてご説明します。
目次
- なぜ「結婚」と「確定申告」が関係あるの?
- 源泉徴収票
- 退職所得の源泉徴収票
- 給与所得者の扶養控除等(異動)届出書
- 給与所得者の配偶者特別控除申告書
- 2022年の確定申告について
- 確定申告をしてスッキリ新生活を始めよう!
なぜ「結婚」と「確定申告」が関係あるの?
そもそも確定申告とは、1年間の所得を税務署に申告して、納めるべき税金の額を決定する手続きのことです。
会社勤めをしている場合、多くの人は給与から源泉徴収として会社が税金を天引きして処理しているため、個人で確定申告をする必要はありません。
ただもし結婚を機に、年の途中で会社を退職し新たな勤め先に所属していない場合、会社が年末調整をしてくれないので自分で確定申告をする必要があります。
確定申告で提出する書類は役所や税務署で入手できるほか、国税庁のホームページからダウンロードすることもできます。
事前に自分で準備しなければならない書類としては、次のようなものが挙げられます。
源泉徴収票
退職時に会社から発行されます。
改姓前の姓が記載されている場合には、改姓後の住民票の提出を求められることもあるので記載されている姓を確認しておきましょう。
退職所得の源泉徴収票
退職金を受け取っている場合、退職時に雇用者に対して「退職所得受給に関する申告書」を提出していれば、原則確定申告は必要ありません。
もし提出していない場合には退職所得の源泉徴収票を入手し、確定申告することで過払い分の還付を受けることができるので、分からない場合には前職の会社に確認しましょう。
また結婚を機に退職をした妻側だけでなく、夫側でも年末調整の際に書類の提出が必要となります。
多くの場合は会社の総務部等に確認すれば、必要書類を揃えてくれますので、該当箇所に記入や捺印を漏れなく行いましょう。
また夫側が会社に提出する書類で気をつけなければならないのが、「控除」に関する書類です。
給与所得者の扶養控除等(異動)届出書
配偶者の年間所得が48万円以下の場合に適用される「配偶者控除」を受ける場合に必要になります。
いわゆる103万円の壁を超えない場合にはこちらが適用されますが、夫の合計所得金額にもよるので詳しくは国税庁のホームページをご覧ください。
給与所得者の配偶者特別控除申告書
配偶者の年間所得が48万円超133万円以下の場合に適用される「配偶者特別控除」を受ける場合に必要となります。
いわゆる103万円の壁を超え、201万5999万円以下の収入の場合にはこちらを覚えておきましょう。
2022年の確定申告について
ところで今年(2022年)の確定申告の提出期限は、2月16日から3月15日までとなっています。
この期間に昨年(2021年)分の確定申告を行わなくてはなりません。
2022年2月15日現在、新型コロナウイルス感染症の拡大は収まっておらず、まん延防止等重点措置が実施されている都道府県も多くありますが、昨年のように一律で申告期限の延長をするような措置はとられていません。
その一方で税務署は感染拡大を防止するために、相談を完全予約制にしていたり、相談窓口を減らすなどの対策をとっている場合があります。
期限間近になってから、不明点があって税務署に相談しようと思ってもできないということになりかねませんので、ぜひ早めに着手し、分からないことはすぐに問い合わせるようにしましょう。
また申告者本人や税理士が新型コロナウイルス感染症の影響によって申告できないやむを得ない理由がある場合には、個別延長の申請をする必要があるので該当する場合には確認してください。
国税庁のホームページにある「確定申告書作成コーナー」では、パソコンやスマートフォンを使って確定申告書を作成することができます。
作成した書類はプリントアウトして税務署に郵送するか、e-Taxを用いてそのまま提出することもできるので、チェックしてみてくださいね。
確定申告をしてスッキリ新生活を始めよう!
多くの女性が結婚後に姓が変わり、その変更手続きに多くの手間と時間をとられます。
そしてもし結婚を機に退職をした場合には、本記事でご紹介したとおり確定申告も自分でしなければなりません。
確定申告は期限があるので、うっかり忘れると余計な税金を払うはめになります。
夫側での手続きも必要となりますので、該当する方は早めに準備をしましょう。
気分的にも金銭的にも、余裕をもって新生活を始められるといいですね。